人の姿勢は「見た目」だけで評価できるのでしょうか?
「最近、猫背になった気がする」
「以前より首が前に出ている」
「年齢より老けて見える」
このような姿勢の変化は、多くの場合”なんとなく”感じるものです。
しかし、その変化を数値として記録し、経年変化まで分析できる仕組みはあまり多くありません。
そこで今回、横から撮影した1枚の写真だけで身体のラインを解析し、姿勢を数値化するシステムを開発しました。
システムの概要
本システムでは、横向きに立った人物の写真から次の処理を行います。
- 人物領域の抽出(シルエット抽出)
- 骨格推定
- 足先から耳元までの身体ライン生成
- ライン上の各点の角度を計算
- 姿勢指標を自動算出
これらの処理によって、人の姿勢を客観的なデータとして取得できます。

抽出できる主な指標
本システムでは様々な特徴量を算出できます。
首の前傾角度
耳から肩までの角度を利用し、
- ストレートネック傾向
- 首の前方突出
などを評価します。
背中の丸まり(猫背)
背中のラインを複数点で取得し、
- 胸椎の湾曲
- 猫背の程度
を数値化します。
全身の重心ライン
身体全体の軸を求めることで、
- 前傾姿勢
- 後傾姿勢
なども評価できます。
身体ラインの曲率
シルエットの曲率を利用すると
- 背中の丸み
- 腰の反り
- 姿勢バランス
なども解析できます。
姿勢を「見える化」
例えば同じ人でも、
- 疲れている日
- デスクワーク後
- トレーニング後
では姿勢は変化します。
本システムでは毎回同じ条件で撮影することで、
2026年4月20日 首角度:18°
2026年7月20日 首角度:23°
2026年10月20日 首角度:28°
のような経年変化を記録できます。
若さの推定にも応用
姿勢は見た目年齢にも大きく影響します。
例えば
- 猫背
- 首の前傾
- 肩の巻き込み
が強くなると、実年齢以上に老けた印象を与えます。
逆に、
- 背筋が伸びている
- 頭部位置が適正
- 身体軸が安定
している人は若々しい印象になります。
今後は多数のデータを学習することで、
「姿勢年齢」や「見た目年齢」の推定にも応用できると考えています。


長期的なデータ管理
姿勢は一度測るだけではなく、
継続的に測定することで価値があります。
例えば、
- 月ごとの変化
- 年ごとの変化
- リハビリ前後
- トレーニング効果
- ダイエット効果
などをグラフとして確認できます。
これにより、自分自身の身体の変化を客観的に把握できます。
想定される活用分野
本システムは様々な分野への応用が期待できます。
- 健康管理
- 人間ドック
- 整体・接骨院
- 理学療法
- スポーツ科学
- パーソナルトレーニング
- 高齢者の姿勢評価
- 美容・アンチエイジング
- 健康経営
今後の展望
現在は横向き画像を中心に解析していますが、今後は
- 正面姿勢解析
- 歩行解析
- AIによる姿勢分類
- 姿勢改善アドバイス
- 姿勢年齢スコア
- 個人ごとの経年変化レポート
など、より高度な解析へ発展させる予定です。
まとめ
姿勢は、健康状態や身体機能、さらには見た目年齢にも関係する重要な情報です。
今回開発したシステムでは、横向きの写真1枚から骨格検出とシルエット解析を行い、身体ラインを抽出して各部位の角度を数値化します。
これにより、猫背や首の前傾といった姿勢の特徴を客観的に評価し、継続的な記録や経年変化の分析を可能にしました。
「姿勢を記録する」という新しい健康データの活用を通じて、一人ひとりの身体の変化を見える化し、健康維持や姿勢改善に役立つシステムを目指しています。
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